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そのデザイン古くない? ロゴを作るなら押さえておきたい2016年の5つのトレンド

2016年06月21日 02時59分更新

文● Gabrielle Gosha

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「Webデザインのついでにロゴも作って」と頼まれたときに参考になるトレンドのまとめ。これさえ押さえておけば今風のロゴが作れそうですよ。

「これからのWebデザイン」予想はWebデザイナーの間で話題になりますが、ロゴのトレンドはどうでしょうか。「悪魔は細部に宿る」という言葉があるとおり、ロゴに加えられる変化は些細なものでも、ブランドの成長に大きな影響を及ぼします。

2016年、トレンドになりそうなロゴを5つ紹介します。

モノラインロゴ

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2015年から線画が流行していますね。フラットデザインを利用するデザイナーが増え、ロゴデザインにも当てはめられているからでしょう。

モノラインロゴは、針金のように、太さがほぼ同一の線で構成されています。人気のアイコンにも合う簡潔で無駄の無いデザインです。

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線画は単調なデザインが多いです。そのため、職人技が光るすっきりしたデザインに仕上がります。モノラインロゴは、複雑なデザインを美しく作成するのを助け、ブランドロゴを複雑ながらポップかつ読みやすいものにしてくれます。

もちろん、モノラインはあらゆるものに適用できるわけではありません。ある特定の部分では効果的に活用できることも。しかし細線のデザインは、利用できるサイズが限られており縮小に限度があります。たとえば、上記のロゴはボタンには使えないでしょう。

飲食店や小規模なブティック、美容院でモノラインロゴを採用しているのを見かけました。利用シーンは幅広く、さまざまなマーケットで活用できます。

ワードマークロゴ

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上記、100年以上続くコカ・コーラのロゴをはじめ、新しくはありませんが、ワードマークのロゴがあります。有名なワードマークのロゴは、CNN、マクドナルド、ディズニーなどがあります。

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2016年1月に発表されたロサンゼルス・ラムズのワードマーク

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Mule: by Xalion

ワードマークは、ブランドを視覚的に表現する文字によるデザインです。ワードマーク自体は基本的にシンプルなものですが、配置や文字の種類、色、その他のデザイン要素は、実はクリエイティブなものと言えます。

ワードマークは、たとえ全ての会社が採用しても、差別化できるように作成されるメリットがあります。

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ZipHub by Stanislav Levin – Brandcut.com

従来のロゴと比べて、このワードマークは、テキストをデザインすることで、ブランドを印象づけています。無駄を減らすことで、見た人が混乱しないようデザインされています。

ワードマークはさまざまな分野に応用が利きますが、文字のみのデザインなので、想像力と創造力が必要です。それでも、時代に流されないトレンドのロゴと言っていいでしょう。

ネガティブスペース:余白を恐れない

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Webデザインにおいてネガティブスペース(編注:対象物を取り囲む周囲のスペース、余白)はすでにトレンドになっています。ですので、ロゴでトレンド化しているのは驚くべきことではありません。

デザインにネガティブスペースを利用すると、複数の形をした要素や文字のバランスを保つのに役立ちます。実際にはそれほど使っていなくても、「利用した量以上多くのもの」をデザインに加えてくれます。

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また、ネガティブスペースは、目の錯覚により、よりかっこよく見せることができます。ベテランデザイナーは、ネガティブスペースを利用してロゴをシンプルにするだけでなく、記憶に残るデザインを作成し、他のデザイナーと差別化しています。

ワードマークとは違い、ネガティブスペースは、ブランドに大きな影響はないでしょう。ネガティブスペースがプロジェクトで効果を発揮するかどうかは、あなたの創造力とやる気にかかっています。

デュオトーン

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デュオトーンも2016年のWebデザインのトレンドリストに入れていいでしょう。人気企業を中心に、ロゴのトレンドにもなってきています。

2色の配色は、背景に大きな写真を利用したWebサイトで活用されていましたが、すぐに複数の配色に変わりました。2色の配色は、「メッセージを伝える」ロゴになります。大胆な2色を使ったロゴに挑戦するには今が絶好の機会です。

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Web Factory By Bojan Stefanovic – logoholik.com

今のロゴデザインでも十分効果的かもしれませんが、ロゴの色を2色にとどめることで、うるさい印象を排除できます。ビジネスのターゲットに、すぐデザインを認識してもらえるでしょう。さらにこのユニークなデザインは、モノトーンのロゴと比べてロゴのイメージを刷新するのにもってこいです。

ブランドに使用する色数を制限すること以外、デュオトーンに大きなデメリットはありません。なにかを組み合わせた名前、または2つの形状からなるロゴを使っている企業は、利用効果が高いでしょう。

手書き風のデザイン

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今年は、ユーザーエクスペリエンスの向上のために、よりユニークで本格的なデザインが注目されていますが、ロゴにもこの波が押し寄せています。

ロゴはコンセプトとして描かれるものですが、デザイナーは洗練されたきれいなデザインを求めるのではなく、より遊び心のある力強いデザインを思い描くようになっています。手書き風のデザインは、デザインをより魅力的なものにすることができます。

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ロゴの見せ方には多くの選択肢があります。端がぎざぎざの荒いイラストレーションや、上図の「Robin’s Nest」のように変わった描き方の柔らかな線、筆圧の異なる筆遣いも試してみたい選択肢です。単色、2色、テクスチャと複数の色を加えるなど、クリエイティブなものにしてもいいと思います。

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Paperbridge logo by Goran Vujinovic

手書き風のデザインは、デジタルアートのオプション機能を使いすぎずに、ヴィンテージ風のデザインでブランドに華やかさを添えられます。

手書き風デザインでは、描き方によって男性的または女性的な美しさを形にできます。デザイナーの腕の見せ所でしょう。また、1つ以上のトレンドを手書き風のロゴに採用すれば、うるさくなく、芸術的意図の感じられるロゴにすることが可能です。

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Mirra – Rita Konik

手書き風のデザインは、自分の判断が必要です。芸術関係の分野やブログを書いている人には特に最適でしょう。フォーマルな企業は、対象となるカスタマーにブランドに関する誤解を与えることを避けるためにも、このトレンドは利用しない方がいいかもしれませんね。

最後に

すばらしいデザインを生み出すには、一度、最新のトレンドを取り入れて、そしてそのトレンドに背を向けるのがベストな場合もあります。まずはなにが「いまトレンドになっている」かを理解することが重要です。この記事で紹介した、5つのトレンドを参考にしてください。

自分自身またはクライアントのためにロゴの更新、または新しいロゴのデザインをしているのであれば、これらのトレンドから1つ (またはいくつかを混ぜて)利用すると良いでしょう。どんなものを作ってもいいんです、可能性は無限に広がっていますから。

今年のロゴトレンドでお気に入りのものはありますか? 紹介した中からどれか、または別のものを使ってみては?

(原文:5 Hot Logo Design Trends of 2016

[翻訳:中村文也]
[編集:Livit

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