6つの都市伝説から考える、マーケターが取り組むべき適正なSEOとは?

2017/01/10

Greg Snow-Wasserman

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WELQ問題に端を発し、キュレーションサイトによる過剰なSEOが話題となった2016年。では適正なSEOとはどのようなことなのでしょうか?  デジタルマーケターが気をつけたい6つの都市伝説の真相を確認します。

検索エンジン最適化の初心者であれ経験者であれ、その過程で得た間違った考えまたは古い情報に基づいてSEO対策をしている人も多くいます。残念なことに、正しい選択をしていると思っていても、知らず知らずのうちに間違ったマーケティング作業をしている場合もあります。根強くある間違った考えを捨ててデジタルマーケティングの成果を最大化しましょう。

ウワサ1: SEOの肝はキーワード密度である

この噂はもう昔のものです。昔のSEOでは、キーワードやキーワードに関連した言葉を詰め込んだ内容の薄いコンテンツ(1ページあたり200〜300語)を公開して、非常に関連性の高いページを作成していると検索エンジンをだませました。このようなSEO対策はグーグルのパンダアップデートで無効になりました。パンダアップデートは、質が低く中身がない重複コンテンツを対策の対象にしています。過剰に最適化されたWebサイトは検索順位やトラフィックに悪影響を与えます。いまでもキーワード密度が重要と考えてSEO対策をしていると、検索順位で上位に入るのは難しいでしょう。そのうえ、Webサイト訪問者に提供するユーザーエクスペリエンスの質も下がります。

だからと言って、Webサイトを特定のキーワードで最適化してはいけないわけではありません。不自然にならないように、ユーザーにどのような価値を提供しているかを意識しておく必要があるというだけです。キーワードを使うべき場所を以下にまとめました。

  • URL:検索エンジンや人であるユーザーはURLでどのような情報があるページかを判断する。URLは非常に重要な役割を果たしている。URLを最適化するベストプラクティスは、キーワードを先頭に使い、ハイフンで単語を区切り、できるかぎりページタイトルと同じ語を使う
  • タイトルタグ:タイトルタグはオンページSEOでもっとも重要で、同時にページがなにに関するものかを検索エンジンに伝える一番のヒントになる。URLと同様に、タイトルの先頭にキーワードを使う。タイトルは過剰な最適化をしてしまいがちなので、タイトルタグに2つ以上のキーワードを使うときは注意が必要だ。使っても不自然ではなく、使用する2つのキーワードが密接に関連している場合にのみ使うようにする。そうではない場合、1つのキーワードを1回使うだけで十分だ。同一のタイトルタグに繰り返し同一のキーワードを使ってしまうと、Googleは必ずそのWebサイトをスパムと見なす
  • ヘッダーとサブヘッダー:ヘッダー(<h1>タグ)とサブヘッダー(<h2><h6>タグ)を使うと、コンテンツの構成をすっきり整理できる。検索エンジンもコンテンツを解釈しやすくなり、サイト訪問者もより快適に閲覧できる。H1タグはコンテンツのタイトルとして機能するので非常に重要だ(H1タグと<title>タグは違うものだということに注意)。H1タグや<title>タグでキーワードを使うと、閲覧者はコンテンツの各セクションでどのような情報が提供されるかが分かる。しかし、やりすぎると逆効果になる

コンテンツを作成する場合、キーワードをいくつ使ったかを気にする必要はありません。検索エンジンはそのようなことは見ていないからです。ただし、コンテンツにキーワードを使いすぎると、良い印象は与えられません。上で述べた部分やページ全体にキーワードをちりばめて使うことをおすすめします。キーワードをちりばめる場合は、長いコンテンツが効果を発揮します。いろいろな箇所にキーワードや意味的に関連した言葉を使うと、ページの見栄えが良くなります。そのあとに、WooRank評価ツールを使ってキーワードや関連した言葉を一貫して使っているかををチェックします。

WooRank audit keyword consistency

ウワサ2: 画像や動画はSEOでは重要ではない

SEOにおいて、画像や動画は2つの点で重要な役割を果たします。通常の検索結果と、画像/動画検索結果の両方においてです。画像や動画はオンページSEOにおいて、次の2つの意味で役立ちます:

  • ユーザーエクスペリエンスの向上:大量のテキストだらけのページを閲覧したい人はいない。写真、イラストレーション、インフォグラフィック、そのほかの画像を使うと、魅力的なページに仕上がり、テキストも分割されて閲覧しやすくなる。閲覧者がページに留まる時間を増やし、直帰率を減らせる。ページ滞留時間と直帰率という2つの要素を使ってGoogleは検索順位を決める。UXやSERPの順位に関わる別の重要な要素として、画像サイズを小さくしてページのローディング時間を減らす必要がある
  • キーワードの関連性を上げる:検索エンジンは画像の内容を認識できないが、画像のHTMLタグのクロールはできる。SEO対策を有利に進めるには、この機能を利用し、意味が明瞭で、説明的な代替テキストやファイル名で画像を最適化し(『カッコいいグラフがむちゃくちゃ簡単に描ける!Chart.js 2.0がスゴい』参照)、不自然にならないようにキーワードを使う

画像や動画がきちんと最適化されていると、画像や動画の検索結果としてページに新しいトラフィックチャネルが生まれます。この種のSEOのすばらしいところは、二重にトラフィックを稼げることです。二重とは、メディアを最適化してページの検索順位を上げることと、画像検索結果でも上位に入れることです。そのためには、2つのマルチメディアコードを最適化する必要があります。

  • ファイル名:WebページのURLと同じ単語をファイル名に使う。先頭にキーワードを使用し、ハイフンを使って単語を分割し、説明的にできる限り詳細を書く
  • 代替属性:altタグまたはalt属性として知られていて、画像などの内容がファイル名と一致しない場合でも詳細を表す。画像を見られない人に対して画像の説明をするようにalt属性を書くこと。というのは、まさにそれがalt属性の目的だからだ。検索エンジンは画像をクロールしても内容を見られないので、alt属性に大きく依存している

Woorank評価ツールを使って画像が最適化されているかを確認し、画像がalt属性を正しく実装しているかを検証します。

WooRank alt text

検索エンジンがXMLサイトマップに対する<image><video>の拡張機能を使って画像や動画をクロールし、適切にインデックスを付けていることを確認します。画像や動画がたくさんあるなら、画像や動画のサイトマップを作成し、サイトマップインデックスファイルの一部としてWebサイトに追加します。

ウワサ3:マーケティングでリッチスニペットを使用すると悪影響がある

ナレッジグラフやアンサーボックスはリッチスニペットで、検索の意図を理解し、Web全体から集めたセマンティック検索情報を使用して、SERPで直接探している情報を提供して検索結果の精度を上げようとするグーグルの努力の一環です。マーケティング担当者はリッチスニペットのために頭を抱えています。ナレッジグラフはWeb全体から情報を収集するため、必ずしも自分のWebサイトにリンクしてくれるとは限らないからです。さらに、アンサーボックスは検索結果欄で直接質問に答えてしまうため、ユーザーはWebサイトにクリックスルーしない可能性もあります。

しかし、リッチスニペットに表示されるメリットもあります。分かりやすいのが、リッチスニペットに表示されると、ナレッジグラフではブランド化した特定の検索用語、アンサーボックスでは、そのほかのターゲットキーワードで自分よりも上位に表示されるサイトよりも優位に立てることです。さらに、ページがアンサーボックスに表示された場合、検索トラフィックが大幅に増加します。

残念ながらナレッジグラフでは、表示されてもトラフィックがアンサーボックスのように増えることはありません。しかし、ナレッジグラフのデータの取得先を最適化し、表示する情報をコントロールして、ユーザーを自分のエコシステムに留まらせれば、SEO対策を有利に進められます。

自分のWebサイトが、リッチスニペットでどのように表示されているか確認してください。ナレッジグラフかアンサーボックスのどちらのスニペットに関してかによりますが、ナレッジグラフの最適化はオフページSEO要素を重視します。アンサーボックスはオンページコンテンツやWebサイトの信頼度に大きく依存しています。

  • ナレッジグラフ:Googleは、望む望まないに関わらず、ブランディングされたキーワードに対してナレッジグラフリッチスニペットを表示する。そのため、逆らうよりはグーグルの情報のコントロール方針に従ったほうが賢明だ。相手がグーグルなので、最初に最適化すべきはGoogle+ページだ。Google+での存在感が高まれば高まるほど、Googleはリッチスニペットに依存する。もう1つ、もっとも重要な最適化対象はWikipediaとWikidataだ(以前はFreebaseだったが、もう昔のこと)。Wikidataエントリーを最適化し(『まだSEO会社に頼んでるの?これなら自分でできる外部SEO、4つのアプローチ』参照)、Wikipediaページにナレッジグラフのコンテンツを改善するように要求する
  • アンサーボックス:Googleは質問に対するページコンテンツの回答精度やドメインの信頼性から判断して、アンサーボックスに表示されるWebサイトを決定する。質問に対して的を得た回答ではなくても、コンテンツを特定のスニペットに取り上げてもらう場合の鍵は、質問に答えていることが分かるような形でコンテンツを構築する。ヘッダーやサブヘッダー、Schemaセマンティックマークアップを使えば役立つ

ウワサ4:リンクは構築するものではなく稼ぐもの

不正な方法でリンクを構築する手法を使ったWebサイトに対してペナルティーを課したペンギンアップデートの適用後に、SEOで一般的に意識すべきこととして噂になったことです。コンテンツマーケティングが優勢になる中で、この噂のためにSEOでリンクを構築する時代は終わり、被リンクプロファイルを充実させる最良の方法は優れたコンテンツを作成することで、受動的にリンクを稼ぐことだと叫ばれるようになりました。現在も有益な記事、動画、インフォグラフィックを作成することがリンクを稼ぐ上でもっとも重要な手順であることから判断しても、間違っているわけではありません。しかし、高品質なコンテンツやソーシャルメディアエンゲージメントを構築すれば自然にリンクを稼げるという考え方は、いまのところ良い結果を生んでいません

では、この噂はどのようなことを意味するのでしょうか。グーグルが最近、コアアルゴリズムにペンギンアップデート4.0を追加したことからも分かるように、リンクは現在も重要なのです。戦略的な手動リンク構築戦略を利用してリンクを自分から構築する必要があります。リンク構築戦略は次のようなことです。

  • コンテンツ:リンクの構築を想定してコンテンツを作成する。サイト訪問者がどのようなコンテンツを共有しているかをリサーチする(BuzzsumoとAhrefsはこの用途におすすめ)。コンテンツを参照し、古い情報をアップデートし、新しい情報を提供する。どのように作業するにしても、コピーをしてはいけない。Webサイトに重複コンテンツを追加するのは良くないからだ
  • ターゲティング:リンクへの大きな変化を目的としてソーシャルメディアを使ってページを共有してはいけない。リンクの構築をするには、適切なサイト訪問者を見つけ、アプローチ成功率を向上させることに加え、質の良いエディトリアルリンクを獲得する可能性を上げることが必要だからだ。AuthorCrawlBlogDashなどのツールを使ってターゲットにするブロガーの一覧を作成する。Majesticを使ってコンテンツにすでにリンクしているWebサイトを見つけるか、または競合のリンクを見つける
  • 自分で作業する:メールによるマーケティングで、受信者は受け取った文書が定型文書かどうかが分かる。そのため、受信者へのアプローチを自動化すると、メールは即、ゴミ箱行きとなる(仮にスパムフィルターを通過できたとしてもだ)。最良の結果を得るために、作業の能率化に役立つガイドラインやテンプレートを使って自分でメールを書くことだ

ウワサ5:検索順位を上げればすべての問題を解消できる

多くの人にとって「SEO対策をする」目標は「Googleの検索順位で1位になる」ことではありません。それを狙ってSEO対策をすると、検索順位で1位になることがデジタルマーケティングの特効薬だとする噂の犠牲者となってしまいます。確かにGoogle検索結果で上位に入るのは特効薬です。しかし、実際に望む結果を得るには、大まかな目標を設定した上でマーケティング活動の一環としての最適化が必要です。「女性用の靴」というキーワードを使ってドレスシューズを探している人へのランディングページが、運動靴向けに最適化されている場合は「女性用の靴」で1位になっても意味がありません。

行き当たりばったりでWebサイトを最適化せずに、包括的なSEO戦略を練る時間を取ってください。

  • 目標を立てる:マーケティング活動が成功か失敗かは判断基準がないと答えを出せない。URLを最適化したりブログへの投稿を始める前に、コンバージョンを上げたいのか単純に多くの人の注意を惹き付けたいのかを決める必要がある
  • 目標とするカスタマー層を決定する:先に、潜在的なカスタマーはどのような人かを想定する必要がある。しかし、想定するカスタマー層が正式に決まっていない場合、カスタマーの年齢、ジェンダー、興味、目的、場所などでペルソナを作成する必要がある。Googleアナリティクスを使ってカスタマー層やカスタマーの興味に関する情報を理解する
  • 適切なキーワードを見つける:検索エンジンで使用しているキーワードで、購買段階においてカスタマーがどの段階にいるかが分かる。疑問に対する答えを探している可能性だってある。たとえば、トピックをより深く知るためにリサーチをしている場合もあれば、購入したい製品を見つけようとしている場合もある。どちらにしても、ターゲットにしているキーワードは少し変わってくるだろう。加えて、マーケティング活動の最終的な目標によってランディングページの最適化の方法やマーケティングのために作成するコンテンツの種類が変わる
  • 追跡と修正:分析はデジタルマーケティングに欠かせない。特にSEOなど、継続的に微調整が必要なデジタルマーケティングでは欠かせない。分析での評価対象はトラフィックだけではない。トラフィックを増やしても目標を達成できないのなら、トラフィックを増やすのはそれほど重要なことではない。その場合、コンバージョンを追跡する。コンバージョンが希望通りにならない場合、ターゲットカスタマーが設定したキーワードを使っていないか、ランディングページがWeb訪問者をコンバージョンに結びつけられていない可能性がある

ウワサ6:コンテンツが要

デジタルマーケティグに長く関わっていると、「コンテンツが要」という真言を何度も力説されます。SEOの力を借りなくても高品質で役立つコンテンツを作成すれば検索結果で上位に入れるということです。それはもっともです。あるゆる新しくアップデートされた検索アルゴリズムは低品質でスパムと思われるWebサイトを検索結果から排除するように機能するからです。しかし、質の良いコンテンツを公開するだけではGoogleで検索結果上位に表示されません。特に競争率の高いニッチ市場においてはそうです。

質の高いコンテンツを公開するのは検索順位を決める非常に重要な部分で、前提条件でもあります。しかし、最適化をしないと、検索エンジンはコンテンツが良いものだと判断できません。さらに、Webサイト全体を最適化しないと、クローラはコンテンツを見つけられません。つまり、検索結果に一切現れないということです。SEOは検索エンジンがページを適切なカスタマー向けに提供していることを確認するものです。コンテンツは要ではありますが、絶対的なものではありません。

※本記事はWooRankのSEOシリーズの1つです。SitePointでの記事公開に協力してくれたパートナーへのサポートに感謝します。

(原文:6 SEO Myths Debunked

[翻訳:中村文也/編集:Livit

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Greg Snow-Wasserman

Greg Snow-Wasserman

WooRankのコンテンツマネージャー(Content Maestro)を務めています。またレポーター、マーケットリサーチャー、デジタルマーケターとして7年以上の経験があります。

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