いまさら聞けないGoogle SEOの基本——パンダ、ペンギンって何だったの?

2016/11/17

Sam Gooch

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パンダとペンギン。Googleアルゴリズムの2大アップデートを振り返ることで、SEOでいまやるべきSEO、やっていはいけないことを考えます。

SEOの世界において、Googleアルゴリズムのアップデートは大きなニュースです。アップデートによってSEOはたびたび大きな打撃を受けており、数か月にわたって、あるいは場合によっては何年かあとにその影響が現れます。しかし、SEO対策にあまり時間を割かない人びと、あるいはその業界になじみがない人びとにとって、毎回アルゴリズムの変更を把握し続けることはとても困難です。Googleアルゴリズムには変わった名前がつけられていて、それぞれのアルゴリズムでなにが変更されてたのかが常に明確であるわけではありません。

幸運なことに、本記事では主要なGoogleアルゴリズムを取り上げ、何が変更になり、またどうすればパンダ、ペンギンのアルゴリズムとうまく共存できるかを説明します。

そもそも、「アルゴリズム」とはなにを意味するのでしょうか? Wikipediaの定義を要約すると、アルゴリズムとは「タスクを遂行するための手順を解明し定式化したもの」を指します。Googleアルゴリズムの事例では、検索に使用したキーワードに関連するページを見つけるのに用いる手段、見つけたページを表示する順番、ページランクを決定します。

ページランクは当初のGoogle検索アルゴリズムの主要部分の一部であり、LycosやAltaVistaなどの初期の競合企業とGoogleとの差を生み出した大きな要因だと考えられています。Larry PageとSergey Brinによって90年代に開発されたアルゴリズムは、ページやドメインへのリンクを考慮して評価し、0から10の相対スコアによって重要度を定義します。

90年代に開発されたアルゴリズムは、リンクがページ、ドメインあるいはコンテンツで承認されているものとして動作するため、ページにリンクがたくさんあればあるほど良いということになります。グーグルは以下のように明言しています。

ページランクではページへのリンク数および品質を考慮して、重要度を大まかに見積もります。基本的に、より重要度の高いWebサイトはほかのWebサイトから多くリンクされている傾向にあるとみなされます。

したがって、リンクの構築やリンクを探す人びとからのメールのやりとりにたくさん時間を費やしているなら、それはページランクのせいだということになります。

なお、グーグルは以前Googleツールバーの一部としてページランクを提供していましたが、数年前に更新を終了し、最終的に2016年に完全に削除されたことに注意してください。ただし、ページランクが重要でなくなったというわけではありません。リンクはいまもなおランキングにおける重要な要素の1つです

パンダアップデート

パンダアップデートとは?

かつては、元のWebサイトへ戻るためのリンクを含む(多くの場合完全に一致するアンカーテキストを使用)たくさんの短い記事(わずか数百ワード以下)を連続して公開するなど、コンテンツの品質をまったく重視していないWebサイトがありました。記事を少しだけ長くして再公開したり(アーティクルスピニングと呼ばれる手法)、検索結果の上位に表示されるためにあからさまにコンテンツを盗用したりといった手口が用いられていました。それらのWebサイトは「コンテンツファーム」と呼ばれ、上位のランクに位置していました。

グーグルにとって、ユーザーが探しているものを見つけるのにこれらのWebサイトは役に立たないということが問題でした。しかし、それらのWebサイトはグーグルのユーザーエクスペリエンスによってダメージを受けました。これは2011年2月に導入されたGoogleパンダアップデートによるもので、検索結果から低品質なコンテンツを持つこれらのサイトを取り除くためにフィルターを適用しました。では、グーグルはどのように低品質であるかどうかを定義したのでしょうか?

  • 内容の薄さ:研究によってグーグルは長いコンテンツを好むことが示されている。検索結果のトップ10にランクする平均的なページは約2000ワードで構成されている。もちろんその数値は何かに基づいた必須条件というわけではないが、パンダアルゴリズムがユーザーにもっとも良い情報や最善のエクスペリエンスを提供するために十分な深さを持つコンテンツを探しているということを意味している
  • 複製:パンダアップデートには実際に「複製コンテンツに対するペナルティ」があるわけではないが、ほかのサイトと同じコンテンツを公開したり、自サイト内の複数のページで同じ内容のものを公開したりすると、いまでもランキングに大きな打撃を受ける。類似したコンテンツがある場合は、完全に検索結果から除外されてしまう危険性があるDuplicate content omitted from search results
  • 過剰な最適化:パンダアップデート以前のコンテンツにおける重要な問題は、コンテンツファームの多くが特定のキーワードに関するランキングを上げるために、明らかにリンクされたページに誘導する記事を公開していた。つまり、キーワードや類義語が多く含まれており、使い勝手が悪く、有用性が低いということだ

この結果は注目に値します。パンダアップデートによって影響を受けたあるサイトのトラフィックを以下に示します。

Panda traffic screenshot

怖いものです。

パンダアップデートの問題を回避するには

それではコンテンツが、グーグルにとって優良なサイトであり続けるためにはどうすれば良いでしょうか。その答えが高品質なコンテンツを公開することであることは間違いありません。良いコンテンツ戦略とは当然のことながら高品質で内容が深く、『オウンドメディア運営に絶対必要な「エバーグリーンコンテンツ」とは?』でも説明されているように、訪問者に有益なエバーグリーンコンテンツの提供に注力していることです。公開したものすべてが、本当にいつまでも新鮮で十分な牽引力になるわけではありませんが、エバーグリーンコンテンツガイドに従えば、内容が深く、ユニークで自然に最適化された記事は、上位にランクされやすくなります。

しかし、良い書き手になりさえすれば常に十分だというわけではありません。サイトのタイプによっては、複製コンテンツの問題が発生し、把握できない可能性があります。特にコンテンツ管理システム、同時配給コンテンツ、電子商取引のショッピングカートシステム、国際的なサイト、検索/フィルター機能、ページネーションでよく見られます。このようなタイプの複製コンテンツの問題に対処するには、いくつかの技術的なノウハウが必要です。

ペンギンアップデート

ペンギンアップデートとは?

リンクは常にGoogle検索結果ページのランキングにおいて非常に重要な要素であるため、SEOは多くの時間を費やしてリンクを構築する方法を開発します。ページの採点時に、ページランクがドメインの品質をアカウントに結びつけるにもかかわらず、あっという間に膨大な数の低品質なリンクが構築され、数少ない優良なサイトからのリンクを含むサイトを圧倒してしまうのです。このため、正義の味方とは少し違いますが、以下のようなリンク構築テクニックが生まれました。

  • アーティクルマーケティング:すでに述べたように、このテクニックでは元のサイトへ戻るためのリンクを含む記事を書き、バックリンクのためのコンテンツをホストするためだけに存在する記事サイトへ投稿する。パンダアップデートはそのようなタイプのサイトを対象にしており、アーティクルマーケティングの効力を著しく低下させる
  • ウィジェット:ツールやその他の埋め込みコードはユーザーにとって非常に有用である一方で、コードにリンクを追加してリンクジュースを操作するのに悪用される可能性もある。グーグルは最近、リンクの構築にウィジェットを使用することは不自然なリンク構築の要因となるという立場を再び強調した。自サイトへリンクすることで、自分自身がウィジェットを生成するのは認められる。rel="nofollow"属性を使用しさえすれば、キーワードアンカーテキストの使用を避けられる
  • リンクホイール:リンクホイールとは、Web 2.0の資産で、通常はブログのグループを指し、「ブログネットワーク」とも呼ばれ、一連のリンクを通じてほかのブログに接続する。それぞれのブログからメインサイトへ戻るようリンクする
    Link wheelグーグルはこのようなリンクスキームの検出が非常に得意になった。近いうちにちょっとした問題にぶつかる可能性はあるが、これらのブログは受け渡すためのリンクジュースをあまり持たないので、問題は本当に小さくなる。結果として、リンクホイールはリンクペナルティになることもあるため、リスクがある
  • 完全一致アンカーテキスト:技術的なリンクスキームではないが、リンクプロファイルにキーワードがたくさん含まれている場合、リンクスパムを使用してランキングをコントロールしている手がかりになる

これらのリンクは人工的に構築されるため、結果的に有用でないWebサイトが検索結果ページの上位に表示され、Google検索ユーザーに不利益をもたらします。その結果、グーグルは不自然なリンク構築を検出し、それを使用する人びとを罰するために、ペンギンアルゴリズムを開発しました。ペンギンによってサイトは2つの方法で影響を受けます。ランキングが下がるか、グーグルから手動ペナルティを課されるかです。

前者の場合、リンクプロファイルをきちんと整理し、含まれている可能性があるすべてのリンクスパムを否認する必要があります。

後者の場合はリンクドメインにサイトへのリンクを削除するよう説得するように働きかけ、サイトへのリンクを許可しないようにします。

2012年に再度ペンギンアップデートがリリースされて以来手つかずのままでしたが、9月下旬にグーグルはコアアルゴリズムにペンギンアップデートを追加しました。つまりペンギンアップデートはリアルタイムで動作しているため、リンクプロファイルへの変更が数週間のうちに有効になっていることを確認する必要があります。しかし、リンクの構築や解析にどのような影響があるかはまだはっきりとは分かっていません。

ペンギンアップデートの問題を回避するには

Webサイトやブログを公開したばかりであれば、ペンギンアップデートのペナルティを回避するのは、前述のような不自然なリンク構築テクニックを回避するのと同じくらい簡単です。しかし、サイトを公開してしばらく時間が経過している場合、または外部からSEOの助っ人を雇った場合、おそらくプロファイルのどこかに粗悪なリンクがいくつか存在するはずです。その場合、リンク監査を実施してSEOに不利になる可能性がある低品質なリンクをすべて洗い出す必要があります。

WooRankのアカウントがあれば、Advanced Reviewを使ってバックリンクのサンプルを監視できます。バックリンクプロファイルに低品質なリンクが含まれているかどうか、早い段階で兆候が示されます。監査を通じて、ソースドメイン、アンカーテキスト、リンクターゲット、総合的なリンク品質を確認できます。

WooRank Advanced Review backlinks score

残念ながらWooRankのメンバーシップやAdvanced Reviewを使っていない人は、リンク監査の実施ガイドに従ってください。リンクの品質を評価する際には、下の評価基準を参照してください。

  • アンカーテキスト:個別のリンクに対しても、リンクプロファイル全体の集合に対しても、リンク品質の強力な指標になる。キーワードに完全一致する冗長なテキストは不自然なため、ブランド名のアンカーテキストや「ここをクリックしてください」といった一般的なテキストを数多く含むことが重要だ。個別のリンクは、アンカーテキストがリンクや対象ページのコンテンツの双方と関連しているか確認する
  • ページコンテンツ:とても主観的なことだが、やはりとても重要だ。リンクページはきちんと設計されているか?  優れたユーザーエクスペリエンスを提供しているか? 少なくともそうなるよう努力してるか? 広告で覆われていないか? このように客観的に精査すれば、ページコンテンツのつづり、文法、用法、関係ないキーワードを詰め込んでいないかも確認できる。通常、長いコンテンツは内容の薄いコンテンツよりも高い評価が得られる。グーグルが好まないページがどのようなものか知りたい場合は、検索結果から削除されたWebスパムの実例をここで参照できる
  • IPアドレス:個別のリンクを評価する際の決定的な要因ではないが、プロファイル全体の質を評価するのには有効とされている。特定の国、特にロシアや中国のIPアドレスはスパムをホストしていることで有名なので、サイトがそのようなところで運営されていないかどうかも確認する必要がある。同じIPアドレスを共有する異なるドメインからのリンクが多すぎる場合も、疑いの目を向けられる可能性がある

低品質で不自然なリンクの一覧を入手したら、削除するよう努めてください。自分のサイトにリンクしているサイトの所有者に連絡し、リンクを削除してもらうか、「nofollow」属性をつけてもらうよう依頼します。そして手動リンクペナルティを受けた場合に備えて、見直しを要求したことの証拠としてやりとりの文面を保存しておきます。削除できなかったときは、Googleリンク否認ツールが頼りになります。次のように、プレーンテキストファイルにリンクの削除を依頼した日のメモと一緒に自分のサイトのURLを記載します。

# contacted owner for spamlinks.com on 10/01/2016 
# requesting link removal but received no response
http://www.spamlinks.com/paid-links.html

Bingにも同様に、WebマスターツールのConfigure My Siteを使用してリンクの否認ができます。グーグルとは異なり、Bingはファイルのアップロードを許可していないので、個別にURLを入力する必要があります。

最後に

グーグルはさまざまなアルゴリズムを使って、サイト運営者を苦しめたりペナルティを課したりするのに躍起になっているように思えるかもしれませんが、実際は違います。結局のところ、検索結果にもっとも関連性の高い、高品質なWebサイトを提供して、検索結果をコントロールしてランキングの上位を狙おうとしたサイトに低い評価やペナルティを与えてユーザーに最善を尽くそうとしているだけなのです。ですから、実際は有益なコンテンツと優れたユーザーエクスペリエンスを持つ質の高いWebサイトの作成に集中するのであれば、結局のところパンダアップデートやペンギンアップデートについてそれほど心配する必要はありません。

お気づきのとおり、数あるアルゴリズムアップデートのうちの2つしか説明していません。それらはまた、図らずももっとも有名な2つのアルゴリズムであり、どちらもWebスパム対策に特化しています。別の機会に、ほかの主要なアルゴリズムを掘り下げ、検索の最適化やマーケティングへのアプローチがどのように変化したかについて説明します。

※本記事はWooRankのSEOシリーズの1つです。SitePointでの記事公開に協力してくれたパートナーへのサポートに感謝します。

(原文:Google Algorithms Explained, Part 1: Don’t Be Spam

[翻訳:市川千枝/編集:Livit

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Sam Gooch

Sam Gooch

WoodRankのマーケティング部長です。さまざまな業界の社内&エージェンシーデジタルマーケティングを8年間続けており、テクニカルSEOが専門です。

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