ネットメディア界隈で話題の「ヘッダービディングソリューション」まとめ

2017/10/24

D2Cスマイル

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話題の「ヘッダービディング」ソリューションの種類と、強み、弱みをまとめました。

最近の日本のネットメディア界隈では「ヘッダービディング」の話題がホットです。

メディア関係者なら押さえておきたい、ヘッダービディングを1分で解説
https://www.webprofessional.jp/whats_headerbidding/

引用元:fluct magazine

「ヘッダービディング」によって、広告枠のセルサイド、つまり広告掲載メディア側の収益改善が見込めると言われています。

DSPやDMPなど「より効率よく広告枠を買い付けられるように」進化してきたバイサイドのアドテクノロジーの台頭は、セルサイドの広告掲載メディアにとって機会損失が発生するリスクも少なくありませんでした。ヘッダービディングなら、広告掲載メディアが不利益を被るような買い付けを避けて、広告在庫の適正な価値を測ることによって需要と供給の適正なマッチングが実現できると期待されています。

ヘッダービディングは2015年あたりからアメリカを中心に流行り始めました。従来のウォーターフォール方式に比べて平均130%以上の収益改善が見込めると、瞬く間に注目度が上昇しました。また、オープンプログラムのPrebid.jsで容易に導入できることから、提供事業者やプロダクト形式も多岐に広がっています。

そのため、パブリッシャー側でどう各プロダクトを判断し、導入すればよいかわかりづらい状況です。

前回記事は、「ヘッダービディングとは」の概要と出現した背景をまとめました。今回はもう少し踏み込んで、現時点で世に出ている主なヘッダービディングソリューションの強み・弱みを紹介し、わかりづらい関連キーワードを整理します。

導入の際に検討すべきヘッダービディングの2方式

ヘッダービディングの手法は、従来のウォーターフォール方式の機会損失リスクを補うため、1つずつ最低入札単価を区切って順番に広告リクエストを送るのではなく、すべての広告入札を一斉に受け入れる手法です。SSP等の広告配信事業者が主体となって生み出しました。

導入したパブリッシャーの収益が向上し、注目され、ヘッダービディングは急速に広まりました。平行してヘッダービディングソリューションの提供事業者も増えたため、事業者ごとに異なる形式が発生しました。現状のヘッダービディングは大きく、以下の2つの方式があります。

1.コンテナ方式 (WebページのHTMLに導入するJSタグ方式)

WebサイトのHTML内にヘッダービディング用Prebid.jsタグを設置します。予め設定されている各SSPやアドエクスチェンジに一斉に広告リクエストを送り、オークションを実施する方法です。

長所:

  • JSタグのためパブリッシャーにとって導入が容易

短所:

  • S2S(サーバー間通信)方式と比べてオークション処理スピードが遅く、レイテンシーが高い
    (コンテナ方式は0.8~2秒。S2S方式は0.15~0.2秒)
  • ページ側でスクリプトの読み込み処理をするため、AdCallの欠損が生じやすく、数%程度の収益機会損失が必ず発生してしまう

2.S2S方式 (APIによりWebページのサーバーに導入するサーバー間での連携方式)

複数デマンドの入札受け入れとオークションをサーバー間連携で処理をする方法です。

長所:

  • コンテナ方式に比べオークション処理スピードが非常に早く、レイテンシーが低い
    (コンテナ方式は0.8~2秒。S2S方式は0.15~0.2秒)
  • サーバー側でのAPI連携のためAdCallの欠損が生じにくく、インベントリの収益機会を最大化させやすい

短所:

  • API連携でサーバーに手を加える対応となり、開発が必要となるためパブリッシャーにとって導入に手間と時間がかかってしまう

Wrapperソリューションとは

ヘッダービディングには、上記で説明した「1つの広告配信事業者が自社単体の独自ソリューションとして提供しているもの」と「複数の配信事業者のコードをワンタグでまとめて設定できる」Wrapperソリューションがあります。

「Wrapperソリューション」とは

複数のヘッダービディングのプラットフォームをひとつのタグで束ねることができるソリューションです。これにより、収益を増大させつつページのレイテンシーを抑え、タグの管理を容易にします。

Wrapperソリューションは、各広告配信事業者が独自に提供していますが、オークションのロジックが特定の事業者に優位に働くことはありません。ヘッダービディング運用におけるメディア(パブリッシャー)側の管理をより簡単にすることを目的としたソリューションです。

Wrapperソリューションの導入で、ヘッダービディングのタイムアウト設定やレポーティングフォームをパブリッシャー側で細かく設定できます。導入する広告配信事業者の数に関係なく、ヘッダービディングを効率的に管理できるのです。

Wrapperソリューションも単体事業者提供のヘッダービディング同様、2つの仕様があります。

1.Prebid.js (JavaScript)※コンテナ方式

AppNexus社が設立した中立組織「Prebid.org」がヘッダービディングの世界を実現するために提供しているオープンソースのJSプログラムです。現時点ではJSタグのみですが、サーバーソリューションの開発も進められています。

2.S2S方式 (API連携)

従来のラッパーソリューションはページHTMLに設置するJSタグの仕様が主でしたが、現在はサーバーに導入するS2S仕様のラッパーソリューションも出てきています。例:DAC「FlexOne HARRIER」

それぞれの強みや弱みは上の方式に記載したものと同様です。よく誤解されがちですが、Wrappaerタグを導入してもすべてのタグでオークション処理をするため、処理スピードが速くなるわけではありません。ラッピングするタグは検討する必要があります。

ヘッダービディングの対抗策となるか。GoogleのEBDA方式について

最後に紹介するのは、ヘッダービディングの対抗措置としてグーグルが打ち出しているGoogleAdX活用ソリューション「EBDA方式」です。

EBDA方式

グーグルが提供を開始したヘッダービディングソリューション、Exchange Bidding in Dynamic Allocation (EBDA)。
DFPに広告リクエストを送り、GoogleAdXの中で他ネットワークのオークションも同時に実施する。

長所:

  • 従来のウォーターフォール方式と同様DFP(DoubleClick for Publishers)の中だけで完結させられるため、パブリッシャーにとってなじみがあり、心理的ハードルが低い

短所:

  • APIでのサーバーサイド連携のため開発が必要となり、パブリッシャーにとって導入に手間と時間がかかってしまう
  • EBDAではPMPの取扱いができない。またGoogle AdExchange以外の各ネットワークはクッキーシンクができないため、高額なのに受けることができない入札が発生する可能性があり、収益の機会損失リスクを伴ってしまう

現時点でのヘッダービディングソリューションをまとめました。いずれも一長一短があり、どう使うかはパブリッシャー次第なところが多そうです。

バイサイドと比べて今まで発展が遅れていたセルサイドのアドテクノロジーなので、まだまだ進化しそうです。それぞれの長所短所をしっかりと理解しながら、自社にとってベストな使い方を模索しましょう。

(記事提供:D2Cスマイル

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