図にしてわかったUX改善のコツ——コンセプトダイアグラム速習講座

2016/12/12

皆元千奈[WPJ編集部]

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WPJ編集部は、デザイナーやディレクターのためのセミナー&ワークショップ「UX改善のためのコンセプトダイアグラム速習講座」を2016年11月25日に開催しました。

本セミナーは、WPJプレミアムメンバー向けのセミナー「LIVE LESSON」の一環として開催されたもの。「清水 誠のコンセプトダイアグラム活用講座」の清水 誠さん(電通アイソバーCAO)を講師に迎え、集まった約20名が実際にワークショップで手を動かしながら、コンセプトダイアグラムの描き方と活用のポイントを学びました。

個人ワークの題材を聴く参加者のみなさん。

清水さんが提唱するコンセプトダイアグラムとは、企業が目指す顧客の態度・心理変容のステップと施策を図解したコミュニケーション戦略マップのこと。カスタマージャーニーマップに似ているものの、カスタマージャーニーマップが「顧客行動をベースにタッチポイントを洗い出したもの」であるのに対して、コンセプトダイアグラムには「顧客心理視点で企業が起こしたい変化と施策を図解にしたもの」と清水さんは説明します。

つまり、顧客に対して「どう動いてもらい、どんな気持ちになってもらうのが理想的か」「そのために企業が何をするべきか」が1枚の図にまとまっているのがコンセプトダイアグラムであり、図をもとにKPIを設定することで、その後の改善まで追跡できるのが大きな特徴というわけです。

清水さんによると、コンセプトダイアグラムを描くにあたって重要なことは、

  • 企業理念
  • 自社の強み・弱み(競合との違い)
  • 顧客像(現状・理想)
  • 業界の成長やトレンド

を把握すること、とのこと。その上で、「企業とユーザー両方の視点で描くことがポイント」なのだそう

今回のセミナーではこうしたポイントを踏まえて、テレビ通販サイトを題材におのおのの参加者がコンセプトダイアグラムを実際にホワイトボードに描きました。

個人ワークショップ中。A4サイズのホワイトボードに各自考えるコンセプトダイアグラムを描きます。

大盛り上がりのグループワーク

個人のコンセプトダイアグラムが完成したら、今度は5〜6人のグループに分かれてのワークショップ。それぞれのコンセプトダイアグラムをグループ内で発表した後、「いいところを集めて」1つのコンセプトダイアグラムにまとめていく作業です。清水さんは、「誰か1人のコンセプトダイアグラムを選ぶのではなくまとめることで、普遍的でよいコンセプトダイアグラムが描ける」と説明。ほとんどの参加者は今回初めて会ったメンバー同士でしたが、各グループとも活発な議論がなされ、すべてのグループが時間内にコンセプトダイアグラムを完成させることができました。

グループワークの様子。各自作成したコンセプトダイアグラムを発表し、グループのコンセプトダイアグラムをまとめていきます。

グループで作成したコンセプトダイアグラムを張り出し、各グループの代表者が、

  • ゴールの定義
  • 初期の状態
  • ゴールまでのストーリー
  • 気がついたこと

を発表。清水氏の講評を受けます。自分たちの描いたコンセプトダイアグラムだけでなく、同じお題でもまったく異なる他のグループのコンセプトダイアグラムとを見比べることで、発想のヒントを得たり、理解を深めたりすることができたようです。

チームごと作成したコンセプトダイアグラムを発表。他のグループの発表を熱心にメモする人も。

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グループでまとめたコンセプトダイアグラムの例。

コンセプトダイアグラムは、Webだけではなく、企業理念に基づきながら、企業と顧客の両方の目線を図に反映するものです。各ステップを移動する矢印は、施策を考えるヒントになり、各ステップを数値化することで、Webサイトやビジネスの要件定義にも使えます。

「『Webでは売上だけがすべてではないのです』『UXが重要です』といくら言葉だけで伝えても説得力がなく、社内やクライアントに理解されなかったり、否定されたりすることがあります。企業理念まで踏まえて、複数人で描いたコンセプトダイアグラムをベースに提案すれば、承認されやすくなります」との言葉で締めくくられた今回のセミナー。

セミナー修了後のアンケートでは、

  • 重要な改善ポイントがわからなかったが、解決できた
  • ワークショップの時間が多めに取られていたのが良かった
  • 企業側と顧客の視点のバランスが取れていてよかった
  • 3時間があっという間で楽しみながら学ぶことができた
  • ワークグループでUXに関するひとつの取り組み方を習得できて、とても参考になった。モヤモヤしたことについて1つ回答を得られた

といったご意見をいただきました。カスタマージャーニーマップのようなビジュアル化手法は試したものの実務で活用できていない、UXが理解されずにもどかしい思いをしている方には特に有意義なセミナーとなったようです。

プレミアムメンバーなら当日の動画も視聴できます

プレミアムメンバー向けのLESSON「清水 誠のコンセプトダイアグラム活用講座」では、当日の動画(ワークショップ部分を除く)を公開しています。LIVE LESSONに参加できなかったプレミアムメンバーの方もぜひご覧ください。

また、WPJでは「明日から使えるスキルを持ち帰る」をコンセプトに、今後も各分野の第一人者を講師にお迎えした少人数制セミナー「LIVE LESSON」を年4回開催する予定です。現在、以下のラインナップを計画しています(計画中のため、変更になる可能性があります)。

  • WordPressカスタマイズ講座(セミハンズオン)
  • React / JavaScript講座(セミハンズオン)
  • Sketch入門(セミハンズオン)
  • Webライティング(ワークショップ)
  • デジタルマーケターのための統計学入門(セミハンズオン)

WPJプレミアムメンバー(月額972円)を購読して、高品質なセミナーをぜひご体験ください。

皆元千奈[WPJ編集部]

皆元千奈[WPJ編集部]

株式会社KADOKAWA WPJ編集部。プロダクトの設計、ラジオDJ、翻訳、広報、Web業界を経て、現在フリーのWebアナリスト、Web/書籍の編集を中心に活動中です。
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