「物件探し」は超ロングテール、リスティング広告ではどう攻める?

2017/06/27

D2Cスマイル

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不動産物件はどうやって検索されているのでしょうか。実際の検索データを基にキーワードを分析してみました。

昨年生まれた娘が自由に動き回れるようになり、物も増えてきて、住んでいる部屋が手狭になってきました。具体的な引越の予定はないものの、通勤電車やちょっと空いた時間に、スマホで気になる物件をチェックしています。

しかし、「家族」としての家探しは、賃貸か購入か、買うなら新築と中古どちらがいいのか、保育園が近くにあり、通勤時間は伸ばしたくない、購入するなら人生で最大の買いものになるため妥協はしたくない——と、考える要素が多すぎて簡単には決まりません。ブラウザーを閉じて、通勤電車の車窓に目をやり、ふと考えるのでした。

みんなどうやって家探しをしているのだろう?

そこで、NTTドコモ「dメニュー」を中心とした検索キーワードのデータから、「家探し」の検索傾向を調査します。

家探しのキーワードには「複数の軸」がある

家探しをする人の検索キーワードには、探し方にいくつかの軸があります。

軸1:賃貸 or 購入
軸2:物件の種類(マンション or アパート or 戸建て)
軸3:新築 or 中古
軸4:その他の条件(地名・駅名、間取り、ペット可 etc…)

これらの軸の組み合わせを中心に、無数の検索キーワードが存在します。今回は検索上位30万位に含まれる「家探しに関するキーワード」を母数として調査します。

「賃貸と購入」探しているのはどっち

軸1:(賃貸/購入/分譲)での検索数

まずは軸1、「賃貸か購入か分譲か」の傾向を見てみましょう。

「賃貸」を語幹に含む検索のボリュームが多いことがわかります。一生に何度とあるわけではない「家を買う」行為と比較すると1人のユーザーでも短期間での転居が起きえるので、自然なことと言えるでしょう。

一方で、大多数が「指定がないキーワード」です。これらは軸2~4のワードの組み合わせで構成されている(例:「中古マンション」「マンション 大阪」など)になります。

一番人気は「マンション」

軸2:「物件の種類」の検索数

軸2「物件の種類」の傾向です。

最多数は「マンション」ですが、「物件」「住宅」といった語幹を含む「特に物件種別を問わない」キーワード(例:「賃貸物件」「中古住宅」など)の検索も目立ちます。

これらのワード群からは「地域や価格の条件が合えば物件種別は問わない」や「とりあえず情報サイトにアクセスして、物件種別・地域などの詳細は情報サイトで絞り込む」といった検索ユーザーのインサイトが分かります。

また「住宅」には「住宅ローン」を含む検索も多く、家探しそのものではなく、付随した情報の検索も多いことが特筆されます。

地名の数だけキーワードがある、家探し系ワードは超ロングテール

「家探しキーワードには複数の軸がある」のは前述のとおりですが、実際にどのような掛け合わせ検索があるのでしょうか。

掛け合わせキーワードの検索傾向

上図は、1~3の軸と地名・駅名を表すキーワードの掛け合わせ検索の傾向を示したものです。

「検索数」と「検索キーワード数(=キーワードの種類)」でバブルの大きさが異なります。注目するのは、地名を含む掛け合わせの「種類の多さ」です。

検索数は「マンション 賃貸」(軸1+軸2)や「中古マンション」(軸2+軸3)のビッグワードには及ばず、1ワードあたりの検索数は少ないものの、地名の多彩さから多くのバリエーションが検索されています。家を買う、借りるうえで立地はかなり優先順位が高く、一方で多様化する検討事項だとわかります。

掛け合わせ検索の傾向と地名を含む割合の多さもあって、家探しのキーワードはロングテール化が顕著です。軸2「物件種別」に関連する上位ワード群(30万位まで)の全検索に対する占有率が下のグラフです。

比較用に「アプリ」「レシピ」「動画」の同様の割合を記載ました。上位のワードの検索占有率がかなり低くなっています。ピンポイントな地名をはじめ、詳細な条件を掛け合わせて多様なキーワードで検索されるため、相当数のバリエーションの関連ワードが下位に潜在している(=ロングテール化している)と分かります。

いろいろな家探しの仕方があるんだな、とはわかりましたが、その多種多様さに圧倒されてしまいました。

多様な家探しの検索に、どう広告でアプローチするか

家探しの仕方がわかったところで、広告でアプローチする方法をまとめました。

「ピンポイントの検索ワードにはピンポイントの広告訴求」がリスティング広告の定石ですが、家探しの検索キーワードは、複数の軸でロングテールに存在します。キーワードを網羅的に入札し、適切なクリエイティブを作成することは理想的なアプローチですが、なかなかに困難です。

大手の広告プラットフォームでは、エリアターゲティング機能や動的検索広告など、キーワードと別の軸で広告を出しわけることも可能です。賃貸か売買か、マンション訴求かポータルサイトか、といった広告主としての業態によって向き不向きもありますが、うまく活用しながら、家探しの多様な検索ニーズに的確に応えるとよいでしょう。

私は私なりの家探しをもう少し模索してみます。

(検索データ提供:NTTドコモ)

(記事提供:D2Cスマイル

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