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知っているようで意外と知らない動画広告のビュースルーコンバージョンとは?

2018年01月10日 16時42分更新

文●D2Cスマイル

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動画広告での効果測定で有効ですが、理解されにくく敬遠されがちな「ビュースルーコンバージョン」を解説します。正しく理解すれば難しくなく、動画広告の効果を最大化できます。

動画広告を取り扱う上で切っても切り離せないビュースルーコンバージョンについて紹介します。

ビュースルーコンバージョンは、クライアントから、
「ビュースルー?えー、嫌だよ…」
と言われることがあるほどわかりにくい計測方法です。

しかし、ビュースルーとは何か、クリックスルーとの違いと注意すべき点を理解するだけで、「直接コンバージョン」だけでなく「間接コンバージョン」まで含めた動画広告の効果を最大化することができます。

クリックスルーコンバージョンとビュースルーコンバージョンの違い

さっそくですが、アプリプロモーションにおけるクリックスルーコンバージョンとビュースルーコンバージョンと聞いてパッと思い浮かびますか?
このコンバージョン計測の仕組みを理解することが動画広告を理解する上で重要です。
(以下インストール=CVとしてお話しています)。

アプリプロモーションにおける定義

クリックスルーコンバージョンとは、「ユーザーが広告をクリックし、その後、ある一定期間内にインストールに至った時の数」で、ビュースルーコンバージョンとは「ユーザーは広告をクリックしていないが、ある一定期間内にインストールに至った時の数」です。
テキストではわかりにくいので、図で確認してみましょう。

クリックスルーコンバージョン

クリックスルーコンバージョンは、

  1. ユーザーが広告をクリックしてから直接インストールに至った場合
  2. ユーザーが広告をクリックして、直接インストールに至らなかったが、一定期間内にストアを訪れてインストールに至った場合

の2種類があります。

ユーザーが広告をクリックしてから直接インストールに至った場合

ユーザーが広告をクリックして、直接インストールに至らなかったが、一定期間内にストアを訪れてインストールに至った場合

ビュースルーコンバージョン

ビュースルーコンバージョンは、図の通り、広告を見たユーザーがある一定期間内にストアへ訪れて、インストールした場合、広告の成果となります。

先程から申し上げております「一定期間内」という言葉ですが、これはアトリビューション期間と言います。
クリックスルーでもビュースルーでも、このアトリビューション期間内にユーザーがインストールに至った場合、それは広告の成果とみなされます。

SDK毎のアトリビューション期間の違い

アプリプロモーションに置いて、このアトリビューション期間を把握してプロモーションを実施することは重要です。そして、このアトリビューション期間がSDK毎に異なる期間で設定されているのを知っておくことも、とても重要です。

デフォルトの設定であり、SDK上で変更が可能です。

上記の図でSDK毎のアトリビューション期間の違いをまとめています。
例えば、あるSDK社:A社の場合、クリックした際のアトリビューション期間は7日間となっていて、広告をビューした際のアトリビューション期間は24時間となっています。

先程のクリックスルーコンバージョン/ビュースルーコンバージョンのお話に当て込むと……。

ビュースルー

SDK社:A社の場合、ユーザーが広告を見て24時間以内にCVに至れば、それは広告の成果としてSDK上に計上されます。ただし、24時間を超えてCVに至った場合、それは広告経由ではなく、自然流入としてSDK上に計上されます。

クリックスルー

クリックスルーコンバージョンは、広告をクリックしてCVしたユーザーを広告の成果とします。
SDK社:A社でユーザーが広告をクリックしたものの、CVに至らなかった。3日間以内に、ストアを訪れてCVに至った場合、それは広告の成果となります。これはSDKのクリックアトリビューション期間が7日なので、7日以内にCVに至ったため広告の成果と説明できます。

動画広告におけるCV計測―どれだけ視聴すれば「動画広告の成果」と言えるのか

さて、みなさんに知って頂きたい用語の説明をした上で、動画広告のCV計測の手法のお話をします。動画広告はクリックスルーとビュースルー、2つの手法でコンバージョンを計測することが多いです(※クリックスルーのみの媒体もあります)

  1. 動画広告を見ているユーザーが広告をクリックした
    →クリックスルー(クリックのアトリビューション期間)で計測
  2. ユーザーが動画を視聴した
    →ビュースルー(ビューのアトリビューション期間)で計測

クリックスルー計測は静止画と同じ計測手法なのでわかりやすいのですが、ビュースルー計測については注意が必要です。

それは、動画が1秒しか再生されていない(=ユーザーは1秒しか視聴していない)のに、それでCVに至ったユーザーは本当に「動画広告の成果」と言えるのか、という点です。

動画広告をたった1秒見ただけでは、どんなアプリなのか理解することすら難しいでしょう。動画広告を見て、どんなアプリで、どんなシーンで利用するのか理解した上でインストールをして初めて、「動画広告の成果」と言えるのではないでしょうか。

実は、媒体側でもどの程度の時間を視聴すれば「動画広告の成果」と言えるのか、つまり、どの程度の時間を視聴すれば、ビュースルーの対象となるのかを定義しています。

例えば、

  • 動画視聴完了で、ビュースルーの対象とする
  • 動画の50%視聴で、ビュースルーの対象とする
  • 動画の視聴5秒で、ビュースルーの対象にする

等、媒体毎に設定はまちまちですが、動画視聴のいつのタイミングでビュースルーを適用させるのか、というのが設定されているのです。

ここでポイントとなるのが、どの媒体がどのタイミングでビュースルーを適用させるのかしっかり把握しておくことが重要です。媒体毎に設定されているビュースルーの適用タイミングを把握しておくことで、正しい判断基準を持って広告効果を計測することが可能となり、動画広告を最大限活用することができるようになるのです。

まとめ

  • クリックスルーとビュースルーの違い
  • SDK毎のアトリビューション期間の違い
  • ビュースルーの適用タイミングの違い

を紹介しました。

これらから、ビュースルーとクリックスルー、両方の計測が適用される動画広告で効果を最大化するには、「SDK毎のアトリビューション期間の違い」を理解し、「ビュースルーの適用タイミングの違い」を媒体ごとに把握した上でCV計測することがカギとなるでしょう。
ビュースルーとは何者なのか。それが適用される期間がいつまでで今回使用する媒体のビュースルーの適用タイミングはいつなのか。

わかりにくいがゆえに、ビュースルー=悪と入口から判断されがちですが、基本的な特性をしっかり把握することで、「悪」ではなく「味方」にもなってくれるビュースルーをぜひ活用してみて頂きたいと考えております。

(記事提供:D2Cスマイル

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