メディア関係者なら押さえておきたい、ヘッダービディングを1分で解説

2017/07/25

D2Cスマイル

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単価の高い広告を優先的に配信するヘッダービディング。アドテク関係者以外には聞きなれない仕組みの概要をおさえましょう。

メディアの収益の改善が期待されるヘッダービディング(HeaderBidding)を解説します。

ヘッダービディングとは

ヘッダービディング(HeaderBidding)とは、グーグルが提供しているアドサーバーのDFP(DoubleClick for Publisher)などへの広告リクエストよりも先に広告リクエストを送り高単価な広告を返却し、その広告と通常のアドサーバー内にある広告と競わせ、単価が高い広告を配信する仕組みのことです。

引用元:fluct magazine

ヘッダービディングは広告配信サーバー(ここではDFPを例として用います)よりも先に行われます。具体的には、WebサイトのHTML内にヘッダービディング用タグを設置し、ヘッダービディングタグに予め設定してあったSSPやアドエクスチェンジに一斉に広告リクエストを送ります。

なぜヘッダービディングが登場したのか

ヘッダービディングの登場には、DFPに付随している機能「ダイナミック アロケーション」と、DFP利用時には必ず、DoubleClick Ad Exchangeへ最初の広告リクエストを送らなければならないこと、また複数SSP運用における価格面・速度面でも機会損失が大きく影響しています。

1. DoubleClick Ad Exchange対策

DFP / DoubleClick Ad Exchangeは、利用時には必ず最初に広告リクエストを送らなければならないことと入札の仕組みが極めてGoogleに有利な入札形式になっています。上記の仕組みがあまりにもグーグルに有利なために、グーグルは入札の平等性を保つため、Googleダイナミックアロケーションという機能をリリースしました。

「ダイナミックアロケーション」とは?
DFPにおける収益を最大化する機能で、自社で販売した予約型の純広告に比べアドエクスチェンジによる自動取引の方が高い価格で入札した場合は、アドエクスチェンジの価格を優先するという仕組みです。この機能は、まだ一部のSSP等に限定されていることから、Googleにとって優位な仕組みと言われています。

簡単に言うとCPMの入札額がA社100、B社300円だったときに、「平均価格」200円としてしまい、Googleが201円でビッドすると必ず勝つ仕組み

このような背景があり、SSPやアドエクスチェンジを提供しているAppNexus、OpenX、Rubicon Project、Pubmaticなどの事業者は、対抗措置として広告のファーストリクエストをもらって広告枠の情報をいち早くキャッチし、高単価な広告を先に配信したいという考えから「ヘッダービディング」が始まりました。

2. 「ウォーターフォール」型の広告配信における問題の解決

現在主流の広告配信は、予めアドサーバー内で決めておいた順番に広告配信を行うように設定している複数の事業者から単価が高い案件を配信するために、各ネットワークごとにフロアプライスの価格に段階をつけます。

例:「純広告>プライベートオークション>SSP1>SSP2>SSP3」のように決めて、その順番に沿って広告のリクエストを送り、フロアプライス以上で最初に引き当たったプラットフォームから広告を配信

ウォータフォールの例
SSP1が50円のフロアプライスをひいて広告が当たらなかったので、SSP2に40円のフロアプライスを引き配信した。

ここに機会損失が…。

往来のウォータフォール型の広告配信の場合、SSP1とSSP2は別企業のプラットフォームのため、あるタイミングではSSP2のほうが高い単価の広告在庫を持っている場合があってもリアルタイムにそれを把握することは不可能です。これを解決するのがヘッダービディングなのです。

ヘッダービディングの欠点

広告のオークションを複数回行うとウォーターフォールと同様のため、ヘッダービディングの設計の仕方によっては、よりレイテンシーの問題を悪化させる可能性があります。

そこでヘッダービディングの解決手段のひとつとして「Wrapper」が登場しました。
「Wrapper」とは、収益を増大させつつページのレイテンシーを抑え、タグの管理が容易になるソリューションです。

このWrapperの設定で、レイテンシーの遅い入札者を取り除く「ユニバーサルタイムアウト」機能により、ページのレイテンシーが遅くなるのを防ぐことができるのです。

今後の見通し

グーグルもDoubleClick for First Look、DoubleClick for exchange biddingといったサービスをリリースし、S2S(Server to Server)での連携で配信が出来るため、今後レイテンシーの問題は大幅に解決されていくでしょう。

しかし、まだダイナミックアロケーションも参加している企業が少ないため、アドエクスチェンジ接続のデマンドと、一部のSSPのみが行っているテスト段階といった課題があります。
ヘッダービディングは、今後媒体社が各インプレッションの真の価値をリアルタイムで知ることができる機能として、導入が進んでいきそうですね。

(記事提供:D2Cスマイル

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