「なぜ買わないの?」たった1つのシンプルな質問がCVRを27%も向上させた話

2016/11/30

Alex Hollis

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モノが売れないとき、私たちはいろいろな原因を考え、改善に取り組みます。でも、意外とその原因はシンプルなものなのかもしれません。ある電子書籍を販売した著者のストーリーです。

1年前、私は失業中で実家にいました。28歳でした。振り返ると、次の2つのタスクが日常でした。

  1. 仕事を見つけること
  2. 1の間は、生活費の足しになることはなんでもする

私は以前教師をしていて、試験準備において幅広い経験があったので、小遣い稼ぎのために地元の図書館で教えていました。図書館の仕事をしていない間、採用試験に広く使われているテスト「Wonderlic」の教材を書くことも始めました。1カ月もしないうちに、Wonderlicの模擬テストやスタディガイドについての小さなWebサイト「Beat the Wonderlic」を立ち上げました。Wonderlicに関心のあるすべての人が対象で、無料の模擬テストにチャレンジできるサイトです。

Webサイトをリリース後すぐに、フルタイムの新しい仕事につきました。新しい仕事は楽しく、午前9時から午後5時まで働きました。しかし、夜や週末にはBeat the Wonderlicの仕事も続けていたので、徐々に毎月の生活費を補えるくらいのビジネスに成長しました。

1年後、ぞっとするような決断をしたのです。フルタイムの起業家として、Beat the Wonderlicを大きくするためにすべての努力を注ぐことにしたのです。それから数カ月間、Beat the Wonderlicで、たくさんのことを学びました。1番のすばらしい学びは偶然知ったことです。

コンバージョン率はひどかった…そして改善もしなかった

起業家としてビジネスを拡大するための重要な戦略として、以下の3つを柱としました。

  1. コンバージョン率を上げる
  2. トラフィックを増やす
  3. AOV(平均単価)を上げる

最初、コンバージョン率を上げることに集中しました。なぜなら、トラフィックを増やすことに投資しても、コンバージョンしなかったら時間とお金が無駄になるからです。

当時のコンバージョン率はたったの1%でした。

多くの起業家のように、侮辱されたような気分でした。自分のビジネスは自分の子どもも同然で、非常に誇りに思い、過剰に守ろうとしていたのです。

また、Beat the WonderlicはWonderlic対策の製品の市場で最高のものだと感じていました。なぜなら、すべての競合製品を買い、Wonderlicテストの実態を調査していたからです。自分が作った製品以上に完璧で正確なスタディガイドは存在しないと信じていたのです。

単純にも、「ユーザーが、いかに自分の製品が優れているかを知らないこと」が問題に違いないと思っていました。たぶん、屋上から叫んだほうが良かったかもしれません。そうすればユーザーがBeat the Wonderlicの価値を理解して購入したでしょう。

最初の戦略が機能しなかった理由

屋上から叫ぶ代わりに、自分が思う提供価値を明確に強調するという戦略を立てました。カスタマーが知りたがっていると思うことを、すべてスタディガイドの表紙に書き並べたのです。

Cover with bullet points

支払い方法にPayPalを加え、海外の顧客にも信頼してもらえるようにしました。また、価格が競合と比べどれだけ安いかについても強調しました。

MSRP comparison

ユーザーがサイトを閲覧しているときに、なんでも質問できるようにチャットウィジェットも追加しました。質問に回答して会話が成立すると、売り上げにつながりました。

Live chat widget

こうした施策は効果がありコンバージョン率は上がりましたが、自分が予想していたほどではありませんでした。売り上げは振るわず、次第に絶望的な気持ちになっていったのです。

もし、あのままコンバージョン率が上がらなかったら、ビジネスは成長せず、以前のように9時から5時の仕事に戻っていたでしょう。

ユーザーがあなたから買わない理由

売り上げが改善できないと絶望的な気持ちでしたが、すぐにでも売り上げを大きくしなければなりません。

チャットウィジェットの管理画面に入り、Webサイトに訪れてなにも買わずにすぐに離れてしまうユーザーの観察を始めたのです。サイトにたどり着き、閲覧をし、そして離れていくユーザーに注目したのです。

Real-time traffic data

ある日、チャットダイアログボックスであるユーザーに話しかけました。

「こんにちは! Alexです。最近9時から5時の仕事を辞めて、この小さなビジネスを大きくしようとしています。ちょっとだけ質問しても良いですか? あなたのフィードバックは信じられないくらい価値のあるものなのです」

「どうぞ」

「ありがとうございます! では質問します。なぜ、この教材をまだ買っていないのですか? なぜためらっているのですか? なにか分からないことはありますか?」

「教材が最新かどうか不安なのです」

この回答にびっくりしました。このような不安は思いもよらないことでした

「参考になります! もっと詳しく聞いても良いですか?」

「えっと、この教材が2016年のWonderlicに適していないのではないかと不安なのです」

カスタマーが持つ疑問は尋ねない限り分からない

WonderlicはACTやSATのように毎年アップデートされてリリースされるテストではないため、最新かどうかという不安はそれまでまったく考えたことがありませんでした。しかし、もちろんユーザーはそのことを知りません。彼らはWonderlicの専門家ではないのです。

このフィードバックは本当に価値あるもので、頭が下がりました。ターゲットのカスタマーがなにに疑問を持っていて、なにを心配しているのか、知らないことに気づいたのです。私は多くのユーザーに質問をし続けました。

「なぜこの教材を買わないのですか?」

その回答はどれも同じでした。

「最新かどうか分からない。たとえ正確だと言われても、何年か前の話かもしれない」

その午後、カバーを以下のように変更しました。

Up-to-date edition labeling

表紙を更新してエディションを記載するのにかかった時間は、約20分でした。

次の日、過去最高の売り上げを記録しました

そのあとも記録的な日が続き、結果として記録的な1週間になりました。

過去最高の月になり、27%の成長を記録したのです。エディションを記載する表紙の変更は、それまでは必要とも思わず、もし直接ユーザーに「なぜ教材を買わないのですか?」と尋ねなかったら見当もつかなかった、バカげたことのように思えました。

ユーザーのフィードバックループをきちんと回し、独自の価値として活用する

この一連の出来事から学び、この記事の読者のビジネスに活かせることは以下です。

  1. カスタマーや潜在顧客ときちんとしたフィードバックループを構築すること。私は自分のShopifyのサイトに無料のチャットツールTidioを入れて使ったが、ほかにもたくさんのチャットサービスはある
  2. 人に自分のビジネスに対してなにを求めているかを尋ねることを恐れない。もしカスタマーや潜在顧客とつながれたら、自分の考えを伝え、謙虚に学ぶ熱意とともに近づくこと。驚くほどたくさんの人が喜んで助けてくれる。多くの人が寛大にもフィードバックの時間を費やしてくれることに、私は驚いた
  3. カスタマーに質問しない限り、本当はなにを考えているのかは分からない。自分はその分野の専門家だが、ターゲットはそうではない。つまり、彼らが考えていることが、自分自身が製品やサービスに対して感じていることとまったく違うということだ

(原文:How Asking Visitors One Simple Question Boosted My Conversion Rate by 27%

[翻訳:萩原伸悟/編集:Livit

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Alex Hollis

Alex Hollis

ボストンのマサチューセッツに生まれ、ロヨラ大学メリーランドで経営管理学と経済学の学位を取得し、卒業後、ティーチ・フォー・アメリカに参加し、ミシシッピ・デルタで高校物理を教え、試験勉強の標準化に目覚めました。さまざまなテクノロジー系スタートアップでプロダクトの中心的なポジションを経験したあと、求職者や学生を対象とした、Wonderlicの準備に特化したBeatTheWonderlic.comを開設しました。

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